NPOやNGOでもマーケティングを活かすことで、より事業化拡大していきます。
今回はNPOやNGOなどの非営利組織で取り入れられるマーケティングについて紹介しています。基本的には無料でできるものを紹介していますので、ぜひ取り入れていただけると嬉しいです。
※HPは開設している前提で記載しています。
NPO・NGOでのマーケティングが活かせる点
NPO・NGOでマーケティングを活かせる点としては、具体的に3つあります。
・自社サービスや協業先の開拓
・寄付の募集
・採用の募集
いずれにおいても、これから説明するマーケティングを活用できるでしょう。
準備・設定
まず、準備・設定が必要なものを紹介します。
問い合わせフォームの作成
まずは問い合わせフォームを作成しましょう。
問い合わせフォームは既に作成ある団体の方も多いと思います。そのような場合は、問い合わせフォームの数と種類を見直してみるとよいでしょう。
特に問い合わせフォームが一つだけの団体も少なくないかもしれませんが、一つに絞る必要はありません。
たとえば、サービスごとに問い合わせフォームを分けて出すことも有効です。その上で、この後説明するランディングページごとに問い合わせフォームをつけることで、より問い合わせ数の増加を図れます。
また、問い合わせフォームの項目は最低限に絞りましょう。「せっかく情報をいただくのだからなるべく多くの項目を書いてもらおう」と考えがちですが、多すぎると入力前に離脱となってしまいます。
ランディングページ(LP)の作成
ランディングページ(LP)とは、検索や広告などを経由したユーザーが最初に訪問するページです。
団体・サービスの概要やメリットなどを端的に記載することで、問い合わせを促します。また先述した通り、ランディングページ内には問い合わせフォームを埋め込むか、リンクをつけましょう。
ランディングページは、自団体で利用しているHPサービス内で作成できるか確認しましょう。WordPressなどのCMSサービスを利用されていれば基本的には追加費用なしで作成可能でしょう。
もし難しい場合は、ペライチなどの単体でランディングページを作成できるサービスを使用するのも手です。
ただし、後述するGoogleAnalytics等での効果測定の効率化を考えて、なるべく利用しているHPサービス内で作成するのが良いでしょう。
GoogleAnalyticsの設定
Webサイトやランディングページの効果測定のために、GoogleAnalyticsの設定をしましょう。
GoogleAnalyticsはGoogle社が提供する無料のアクセス解析ツールで、WEBサイトの訪問数などのデータを測定でき、改善に活かせます。GoogleAnalyticsには設定手順がいくつかありますが、とても複雑という訳ではないので、ぜひ調べて設定してみましょう。
注意点としては、無料のHP作成サービス(CMSなど)では、測定ができない場合もあります。団体の規模が大きくなってきた段階で、GoogleAnalyticsを入れられるサービスの検討をしてみるのも良いでしょう。
施策
次に施策について説明します。
SEO記事の作成
まずSEO対策をしましょう。
SEOとは「検索エンジン最適化」のことで、Googleなどの検索エンジン経由でHPに流入するユーザー数の増加を狙うものです。
具体的には、特定の検索キーワードを狙った記事を書いていく場合が多いです。
たとえば教育事業を行っている場合、「教材」や「キャリア教育」など、キーワードごとに分けて記事を書き、該当キーワードを検索したユーザーからのアクセスを測ります。また、自社HPへの誘導後、お問合せにつなげるため、記事の中にLPへのリンクも追記すると良いでしょう。
書いた記事が検索結果でより上位の順位を獲得する程、自社HPへの誘導を図れ、お問合せも増えていきます。
ただ、上位の検索順位に入ることは、多くの事業者が狙っており、簡単ではありません。記事を書く工数もかかるため、他施策との優先度を見て少しずつ取り組んでいきましょう。
広告配信
広告配信も有効的です。
広告には検索エンジン連動型や、SNS、特定WEBメディアに出稿するなど様々な形式があります。それぞれにメリット、デメリットがあるのでずが、いずれの方法でも費用がかかります。
ただ、非営利法人であれば、Googleの検索連動型広告を毎月100万円分使用可能です。
検索連動型広告とは特定キーワードを検索した際に、最上部と最下部の広告欄に出るもので、先述したSEOの記事などより上部に出るため、露出の最大化が図れます。
月100万円は結構な露出量になるので、これだけでも十分な広告効果が見込めます。
SNS
SNSでの広報も無料でできる有効な方法のひとつです。
作成したランディングページや記事などをSNSで拡散することで、HPへのアクセス数やお問合せ増加に繋げられます。
ただ、SNSでの拡散力はフォロワー数の数によります。そしてフォロワー数を集めるのには、時間がかかわるので、地道にコツコツ行っていきましょう。
後追いメールの送信
問い合わせしてもらった企業をためておき、メールを配信するのも効果的です。
いわゆる「リサイクル」と呼ばれる手法で、最新のイベントや活動報告などをお届けして、再度のお問合せ・受注の獲得を図る方法です。
一度は興味を持っていただいた層のため、新規で獲得するより効率が良い一方で、メールの送りすぎはクレームにもつながるため配信頻度は注意しましょう。
また、ある程度の数がたまらないと効果は出ないので、他の施策と並行して進めましょう。
まとめ
今回は、NPO・NGOなどの非営利組織で活用できるマーケティングについて解説しました。
どれも無料で試せるものなので、ぜひ試していただけると嬉しいです。